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zoom RSS M/Tと森のフシギの物語(大江健三郎著、講談社文庫)

<<   作成日時 : 2007/03/05 18:57   >>

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この何とも不思議な題名の本が岩波書店から単行本として出版されていたことは知っていましたが、入手しにくく読んだことはありませんでした。今年初めに講談社文庫として出版されましたので読んでみました。読者はまずM/Tとは一体何だろうと思うわけですが、大江さんも序章で説明しています。「Mを英語のmatriarch(母系制)の略語として、僕は使っています」とのこと、作中ではオシコメという大醜女です。Tとは男性でやはり作中では亀井銘助とのことです。M/Tで女性と男性を象徴しているようです。ただし、このMとTは序章以降ではでてきません。江戸時代に藩から追放された若者25人が壊す人を指導者として、四国の山奥に他の村には知られない隠れ里をつくります。第5章(「森のフシギの音楽」)まではその新しい村の神話のような出来事、そして幕末に次第に藩に組み入れられ血税一揆がおこるまでの歴史が綴られます。その歴史は大江さんの祖母が口述で「あったか無かったかは知らねども、昔のことなれば無かった事もあったにして聴かねばならぬ。よいか?」と確認し、大江さんが「うん」と答えて伝えたものです。第5章では現代の話となり、大江さんの母親と孫にあたる光さんのユーモラスな触れ合いが描かれますが、少しでてくる「森のフシギ」とともにこの作品を明るいイメージのものにしています。この作品は、「同時代ゲーム」という作品を書き直したものとのことです。同時代ゲームは非常に難解で私も途中で挫折して、そのまま積読になっていますが、この作品は非常に読み易くなっており、海外で最も読まれている大江作品という理由がわかります。また、この文庫本のカバーが非常に斬新です。
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