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zoom RSS こぶしの上のダルマ(南木佳士著、文芸春秋)

<<   作成日時 : 2006/05/07 10:25   >>

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本の題名となっている作品を初めとして8作からなる短編集です。それぞれは、独立した内容となっておりますが、医者として勤務している信州の佐久、生家のある群馬の山村が舞台として共通しており、一貫したテーマについて書かれているように思われます。ひどいうつ病としてあらわれてくる医者としての苦悩、父との葛藤、山村の老人へのいたわり、そして病気を克服するために始めた山登りでの自然とのふれあい、身の周りの出来事を淡々とつづっています。それぞれの短編は重くやや暗い内容ではありますが、その中では「稲作問答」がやや異色で、作者の患者である老人のお百姓さんと田んぼで雑談する形をとっていますが、佐久の方言も交えて、ユーモラスな内容となっています。作者が血液検査で正常範囲はこの数値以上とあるが、実は正常と異常ははっきり区別できないと言うと、その老人は「だって、この前の人間ドックの結果見て、悪玉コレステロールが高いだのなんだのって言ってたじゃねえかい。」作者「それは、仕事だから。医者の仕事って、どこかで強引に線を引かないとやっていけないもんだから。」老人「ああ、やだ。ちゅっくれえな医者で、やだ、やだ。おらあ、こんな医者に診てもらってるだから、長生きはしねえな。」とのたまう。ただし、信州は日本一の長寿県となっており、作者の勤務する佐久総合病院は県下でも老人医療のさきがけとなった病院とのことですので為念。全体として、大変読みやすく、心やすまる本です。
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